後悔しない!中古薪ストーブの選び方
後悔しない!中古薪ストーブの選び方
スイッチひとつで、暖房も冷房も、便利な電化製品が安全に室温を調整してくれる時代…
薪を用意しなくてはならなかったり、煙の逆流やら、煙突掃除やら…とても面倒くさいとしか思えない、薪ストーブがなぜ根強い人気を誇っているのでしょうか?
しかも、導入費用も決して安いとは言えません。それでも、購入したいという人は多くいます。
薪ストーブは魅力的だけど高い…中古ってどうなの?

薪ストーブの魅力はいろいろ考えられますが、まずは暖房器具として本当に暖かく、そしてその心地よさゆえ人気なのだと思います。
薪ストーブは、他の電気暖房器具とは比べられものにならないくらい、大きな空間を暖めることができます。
薪の燃える炎は、部屋を照らし落ち着いた雰囲気を醸し出します。薪の匂いやくべる音も自然との触れ合いを感じさせ、心身ともにリラックス効果をもたらすことでしょう。
それを感じるのはなにも人間ばかりでなく、ペットの犬や猫も”薪ストーブ大好き”という話はよく耳にします(笑)
また、薪を使うことで森のサイクルを助けることができる、環境に優しい暖房器具です。
電気代やガス代が高騰している昨今、薪を無料で調達できる人にとっては懐にも優しいと言えるでしょう♪
そんな魅力たっぷりな薪ストーブですが、設置スペースの確保や煙突工事の必要などデメリットもあります。
とくに価格が高いというのは、薪ストーブ導入を考える際の大きな足かせとなっているかもしれません。
とにかく安い、廉価な薪ストーブというのも、安全性の低さが"火事の危険"に直結するだけに考えものではあります。
そこで誰しも考えるのが、安全性の高いメーカーの"中古品"ならどうだろう?ということではないでしょうか。
そこで、中古薪ストーブの後悔しないための選び方を考えてみようと思います。
中古薪ストーブを選ぶメリットとデメリット

新品の薪ストーブ本体は、20万円後半〜80万円台ととても高価です。さらに、煙突の設置や、床(炉台)・壁(炉壁)の施工などの工事費用が上乗せされます。
エアコンで10万円以内、電気ストーブでは1万円以内と考えると、やはり安い買い物ではありませんね。
本体だけでも中古品にすると、10〜数十万円程度は安くなると思われますので、コスト面でのメリットは大きいでしょう。
また、エコロジカルな側面では、中古品を選ぶことで環境への負荷を軽減できます。新品の生産には多くの資源やエネルギーが必要となりますが、中古品を再利用することでそれらの資源を節約し、廃棄物の削減にも貢献します。
一方、中古品ならではのデメリットもあります。
中古品の場合、製品の状態が不確かであることです。
薪ストーブは耐久性の高い暖房器具と言われていますが、使用年数や前の所有者の使い方しだいでは、劣化や損傷が生じている可能性があり、その影響は目視や前所有者の話しで確認するしかありません。(業者であれば分解して確認することもあります)
薪ストーブを「焚き火を室内でやれる箱」ぐらいに考えている人も、もしかすると多いかもしれません。
しかし実際は、煙の流れをコントロールする「ダンパー」や未燃焼ガスをさらに燃焼させる二次燃焼機能、炉内の熱を本体に直接当てないための断熱材等としての「耐火レンガ」や「バーミキュライト」などなど、案外に高機能であり、チェックすべきパーツもけっこうあります。
中古品でも、お店での購入で「メンテナンス済み」となっていればその辺は安心して大丈夫でしょう。
一方、ヤフオクやジモティーなどで個人間取引の場合は、当然プロの目は入っておらず、売主の言葉を100%信じるのも一抹の不安を覚えますので、やはりご自身でご確認することを推奨いたします。
ということで、中古薪ストーブを選ぶ際に確認すべきポイントを見ていきましょう。
中古薪ストーブの選ぶ際に、確認すべき5つのポイント

POINT1:見た目から状態をチェック
まずはその商品のブランド・商品名(型式)を把握しましょう。さらに、売主から使用年数と使用頻度をヒアリングできればベストです。
型式がわかれば、新品時の価格もわかります。外観の状態と使用年数を考慮して、現在の値付けに納得感があるか、検討しましょう。
簡単にですが、有名メーカーの価格帯を下にまとめています。
■有名メーカーごとの価格帯
ヨツール:20万円台後半から90万円台
バーモントキャスティングス:30万円から80万円台
ダッチウエスト:30万円台後半から50万円台
クアドラファイア:40万円台後半から70万円台
ネスターマーティン:50万円から90万円台
ドブレ:30万円台から50万円台
外観の目視で、天板や本体にひび割れがないか、どこか欠けていることはないか、サビが出ていないか、確認します。
天板や本体にひび割れがある場合は、前所有者が高温で焚き続けたのか、荒い使い方だった可能性が捨てきれず・・・
修理をするぐらいなら新品を買った方が安いケースも多いので、こういった品は避けた方が無難かもしれません。
一方、端が欠けていたり、本体にサビが出ている分には、使用上の影響はほぼないと考えられます。
販売店などでも、サビがでている引取品を綺麗に磨いて販売していたりします。
では、扉のガラス窓の割れはどうでしょうか?
基本的には交換品を用意しているメーカーが多いので、大丈夫です。
しかし、時期やメーカーによっては「廃番につきガラスの用意ができません」「ガラスだけの販売していません」と言われてしまうこともあります。
その場合も、ネット上を探すと対応してくれる業者さんが見つかりますので、相談してみてください。

POINT2:炉内パーツの損傷をチェック
外観の次は、炉内パーツのチェックです。
a)耐火レンガやバーミキュライトなど
機種によりますが、炉内の熱を本体に直接当てないため、断熱材や蓄熱材として「耐火レンガ」や「バーミキュライト」を設置している薪ストーブが多くあります。
これらは高熱のため、ひび割れしてしまう場合も多いです。仮に割れてしまっていても、当面の使用には問題ありません。
しかし、長い目で見た場合、本体に影響がないとは言い切れません。
その薪ストーブをどのくらい使うつもりなのか、それとレンガ交換のコストを天秤にかけて判断しましょう。
(耐火レンガ等の一式交換だと、3万円台くらいのものから10万円以上かかるものまで、メーカーや機種によって様々です)

b)バッフルプレート
バッフルプレートは、火室の炎や火の粉が煙突に直接行かないようにするための仕組みです。鋳物のバッフルプレートは高温に曝されると変形して、最後には穴が開くなどして
部品交換となります。また、歪みが大きくなると、外した後に取り付けができなくなり、その場合も新品交換となってしまいます。
バーミキュライトのバッフルプレートでは、ひびが入ったり、割れたりなどしますので、その場合は交換を考慮することになるでしょう。
大きな歪みや割れであれば、目視で確認できることもありますが、分解してみないとわからないケースも多いので、なかなか難しいところではあります。

c)ガラス窓や扉周りのガスケットロープ
ガラス窓や扉周りなどに取り付けて気密性を高める役割りの「ガスケット」は、定期的な交換が必要な消耗品です。
固くなっていたり、ボロボロになってきたら交換が必要ですが、値段もそれほど高くなく、一般の方でも簡単に交換できるので大きな問題にはならないでしょう。
「ガスケット」は、そのほかインナートッププレートやダンパーなどにも使われています。こちらのガスケットも状態によっては交換が必要ですが、分解しないと確認できない機種も多いため、難しいところです。

d)触媒方式の触媒やダンパー
大きく分けて3つの燃焼方式がある薪ストーブ・・・
その1つである触媒方式は、ダッチウエスト社が世界に先がけて、触媒(キャタリティックコンバスター)を搭載した薪ストーブを開発したことからはじまります。
ダッチウエスト社では「フェデラルコンベクションヒーター」「セコイア」などが触媒方式の主な機種です。
そのほか、バーモントキャスティングス社の「アンコール」「デファイアント」、ネスターマーティン社の「B-TOP X」なども触媒方式の機種になります。
触媒方式では、触媒に煙を通すことで不燃焼ガスを再燃焼させ、綺麗な煙を排出し、燃焼効率をよくすることができます。
しかし、触媒はやはり消耗品であるため、使用期間によって交換が必要です。
交換の時期は、例えば、ダッチウエスト社のセラミック製の触媒なら5~6年間(約12,000時間)、ステンレス製なら7~9年間(約18,000時間)の使用が目安となっています。
バーモントキャスティングス社の「アンコール」の触媒は、3~4年間(約10,000~12,000時間)の使用が目安とされています。
つまり、触媒方式の薪ストーブを選ぶ場合は、機種や触媒の種類による耐用年数と、実際の使用期間をチェックして、交換が必要ないか、チェックしましょう。
また、触媒方式の薪ストーブでは、炉内に煙の流れをコントロールする「ダンパー」がついています。
ダンパーに不具合があると、燃費が悪くなったり、煙の逆流など発生します。
試運転や分解するなどで、ダンパーに動作不良等ないかチェックしていただきたいところですが、一般の方にはなかなかハードルが高いと言えるでしょう。

POINT3:薪ストーブの運搬手段はどうするか
中古薪ストーブ本体の選び方からは外れますが、とくに中古品の個人間取引の場合は重要な要素になると思いますので取り上げます。
薪ストーブ本体は大変重いものが多いです。200kg超のものもあり、一般の宅配業者では発送ができません。仮に引き受けてくれたとしても、運送会社の営業所止めになることでしょう。
それを自宅にどう運ぶか。普通乗用車には載せられないと思いますので、最低でも軽トラを用意する必要があると思います。
家に運びこむにも、最低でも4,5人の人手が必要となるでしょう。
つぎの「煙突工事」の件も含めて、素人だけではなかなか厳しいかもしれません。

POINT4:煙突工事はどうするか
新品、中古品にかかわらず、薪ストーブには付きものの煙突工事・・・
中古品の個人間取引の場合は、どうしたらよいでしょうか?
「DIYでなんとかなるでしょう?」「そこだけ専門店に頼めばよいのでは?」
と考えている人もいるかもしれません。
しかし、薪ストーブの設置には専門知識が絶対に必要です。間違った取り付け方をすると、火災に直結してしまいます。
少なくとも、シングル煙突と断熱二重煙突の違いや、建築基準法に基づいた設置方法を知らない、といった人が設置工事をするべきではありません。
また、薪ストーブ専門店でも、自店で本体を購入した人以外の煙突工事を請け負うお店はとても少ないです。
それを当てにして個人購入し、いざ探してみたら受けてくれるお店が近くに全然なかった、ということになりかねません。
購入前に、工事を受けてくれるお店を見つけておくことをおすすめします。

POINT5:設置後、困ったときはどうするか
上記の運搬・煙突工事を、仮に業者の手助けなしに乗り切ったとします。
しかし、設置後もなにかと小さなトラブルが起こるかもしれません。(中古品だと、とくに・・・)
「なんかガラス窓がやたら曇る・・」「煙が室内に逆流してしまう・・」などなど
トラブルでなくとも、「薪はどうする?」「煙突掃除はどうする?」という、ちょっとしたお悩みが発生するやもしれません。
もちろん、ネットで情報を検索して解決できることも多いでしょうが、どうしても解決できないことが出てきた場合どうしますか?
そういった状況も、事前に想定して考えておきましょう。
結局、最大のポイントは「安全性」では?

ここまで、中古薪ストーブの後悔しないための選び方を考えてきましたが、結局、たどり着くのは「安全性」なのでは?という気がします。
たしかに中古品にすると、数十万円程度は初期費用が安くなると思われますが・・・
薪ストーブの設置を考えている方はほとんどがご自身の持ち家だと思います。(賃貸で導入する方はほとんど見たことがありませんから・笑)
数十万円をケチって、持ち家を火事で消失させる、なんてことになったら、本末転倒もよいところでしょう。
とくに、煙突工事は「安全性」において重要ですので、ここは専門の業者に任せた方が安心でしょう。
工事をお願いしていれば、その後のトラブルにも対応してくれる可能性が高くなります。(中古品本体自体の瑕疵の場合は難しいかもしれませんが…)
本体の方も、上記で述べたように、結構チェックすべき箇所がありますので、やはりプロの目が入ってた方が安心でしょう。
もちろん、その場合個人間取引よりも価格が高くなってしまう傾向が強いので、価格との兼ね合いになってしまいますが、うまくバランスを取って、後悔しない買い物をしましょう。
専門店フランシス厳選!おすすめの中古薪ストーブ
中古薪ストーブの後悔しないための選び方をご理解いただけた上で、薪ストーブ専門店「フランシス」が厳選した中古薪ストーブをご紹介します。
商品本体は、フランシス・スタッフのプロの目が入っていますので安心です。(ただし、コストパフォーマンスの面からすべてのパーツを交換しているわけではありません。心配な場合はご相談ください)
運搬や設置・煙突工事は新品と同様に、弊店が責任を持って行いますので、ご安心いただけます。

メーカー・ブランド名:ダッチウエスト
商品名・品番:フェデラルコンベクションヒーター スモール FA225/クラッシックブラック
状態:中古(使用年数10年)
説明:
世界で初めて触媒を用いる「キャタリティック燃焼」を搭載した、ダッチウエストの代表的なストーブです。
燃費もよく、サイドドアもあって、使い勝手のよい機種です。
かつては一世風靡したこの機種も、廃盤になってしまったため、新品での入手は難しくなっています。
約10年の使用歴ですが、外観はしっかり磨き上げています。
炉内は相応のサビ、歪みはありますが、使用には問題はありません。キャタリティックコンバスター(触媒)は寿命を迎えています。有償での交換対応可能です。
バイパスダンパーの動作も良好です。
サイズ: W560 × D590 × H750 mm
暖房面積:126平米(約76畳)
定価:396,000円((税込)
価格:150,000円(税込)
※ストーブ本体のみの販売はいたしませんのでご留意ください
購入後のアフターフォローも万全ですので、購入をご検討の方は、ぜひ↓下のボタン↓をクリックして、お問合わせください。
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中古薪ストーブご買取のご案内

薪ストーブ専門店「フランシス」では、薪ストーブを少しでも安く導入したい、というお客さまのニーズに応えるべく、中古ストーブの買取も実施しています。
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訪問査定の後、お買取りさせていただきます。
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